[レビュー]金融腐蝕列島 (上・下)
(2007/07/03 16:41:00)


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5 へぇと思いながら、面白く読めました
4 金融の闇
5 最後に解説まで読んで納得
5 険しい銀行再生への途
5 日本企業の病巣を抉り出した力作。

バブル経済崩壊までについて描かれたフィクション。上下巻とも読破。

バブル経済期、丁度、バーテンダーをしていた。そんな経緯もあり、その狂乱ぶりにはリアルで触れた感はある。みなさん、相応に浮かれてらっしゃった。

ただ、この物語の舞台は銀行なので、そちらの観点ではなかったと云える。

様々な暗部を垣間見せていただいたが、やはり綺麗事と感じるのが正直なところ。

他人様の金銭で成り立つ根幹に正義も倫理もないだろう。

自分自身、無政府主義的な思想がある所為か、国家の敷く制度や規制などの意義が殆ど希薄だ。

通念上、囁かれるモラルや倫理観などと云うものは、時の権力者側の恣意・独善に依って成立している着眼点であり、非権力者側からすれば、望む・望まないに関わらずそれに被弾するしかなく、そもそもが地の底に失墜するものである、と認識している。

民主主義・資本主義などと呼ばれる思想は個人的には非常に懐疑的だ。

例えば、アホを押し上げる国民もアホだが、できることならば関わりを持ちたくないのが本音だ。

タイトルからして悲劇のヒロイン色を感じてしまう。

やはり、フィクションは飽くまでもフィクションであり、極論、娯楽の部類にしか属せないのだ、と感じた。

そう云う意味では良い暇潰しができた。耳慣れない語彙のオンパレードで楽しく読めた。


どの業界でも「専門用語」がある。
人は某かの「ギーク」である。

Keywords: 金融腐蝕列島 高杉良 フィクション

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