「余程の利口か余程の馬鹿と見た」
「大概どっちかだろ?」
「そうか?」
「そんなもんは予想とは呼ばねえよ」
「予想じゃねえよ」
「じゃあ、何なんだ?」
「教えてやろうと思ってな」
「何を?」
「お前はどっちかってことをだよ」
「ほう。じゃ、俺は利口なんだな」
「何故?」
「知れば馬鹿じゃいられない」
瞠目。
「お前、面白え奴だな」
「次から次へと… 太鼓持ちか?」
「手前のご機嫌伺うほど酔狂じゃねえさ」
「遠慮すんなよ。惚れても構わねえぜ?」
口許には不敵な笑みが。
見据えられたら動けない。
切羽詰まった中でもユーモアを忘れない。
泣くとすべて忘れるが笑うと嘘でも残る。
月に代わってお仕置きよ。
月が変わったら仕送りよ。
従え。平伏せ。奉れ──。
そんな感じで♪
Tags: 利口, 嘘, 瞠目, 馬鹿
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