by vincent.(2007/08/27 08:51:45)
筆舌に尽くし難い。
「怒り真骨頂」の様子を表す語だが、
その対極に「不尽」なりがあると仮定すれば、
「怒り」や、その他諸々の感情群の一切が、
ほぼ稀薄である、と云うことが垣間見える。
筆舌に尽くし難いほどの怒りならば、
そもそも何も語らない。語られる必要がない。
本当に怒ったら何も云わない。
こんな科白を吐いた自身に苦笑を浮かべる。
故に、僕は「真の怒り」に到達したことはない。
僕は無言でもお喋りだ。
僕以外、つまり、他人に対しては、
罵詈雑言すらも愛おしい。
そんな風に感じる。
故に、何を投げ掛けられても、一向構わない。
それは、言葉に意味はない、と感じるからだ。
例えば、それすら敢行しない、一向静寂を保つ──。
沈黙は最も雄弁且つ饒舌だが、
そもそも何も生まれない──。
生死の境界も覚束無い曖昧な確証に過ぎない。
そんなチェインループに巻き込まれる。
喉を引き裂かれても魂の咆哮を──。
「生きる」とは、そう云うこと。
我が魂の命ずるままに──。
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