[ポエトリリック]浮かぶ欠片と流線型
(2008/05/24 01:50:10)


浮かぶ欠片と流線型が重なり合う。

悩ましい流線型のラインが美しい起伏を描き、

苦悶に歪む眼差しが、
愛らしい唇が──、

いつか見たトラウマとシンクロしながら、
刹那に溶ける呪文を吐息混じりで呟く。

愛おしさと、罪悪感と、身の程知らずと、

奇妙な欠片がスパイラル・クロスし、
脳細胞繊維に記憶を縫い付ける。

心地好い束縛が、何故か、虚しい。


浮かぶ欠片と流線型──。


脳裏に宿る歯痒いまでの殉情が、
脳細胞繊維を引っ掻き回す。


僕は、ひとりでは生きてゆけない。

頼りない、覚束無い、痩せこけた、
根拠のない、覇気と野望。

無謀な魂を、滑稽な魂を、
ひとり静かに嗤う──。


浮かぶ欠片と流線型が重なり合う。

僕は、ひとりでは生きてゆけない。

Keywords: 欠片 流線型 ひとり 繊維 脳細胞 魂

Tags: スパイラル・クロス, 刹那, 嗤う, 愛, 束縛, 無謀, 罪, 野望, 魂


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