強烈な二面性──二律背反する特異性。これを受け止めるだけの容積は何処にもない。
それは僕自身が知っていることのひとつ、骨の髄まで──。
他人はそれほど耐性が十分には備わっていない。毒気に当たれば即座に絶命する。
一瞬にして消し飛ぶ。
捌け口は何処にもない。
抱え込むより手立てはない。
決して届かぬ想いを抱いたまま、やがて、肉体を滅却して離脱する。
生きるとは「苦」そのものだ。
時期が来るまで辛抱できるか…
甚だ疑問だ。
嗚呼、他人の為に生きたい…
自分に斬り刻まれるのには──もう飽いた…
綴ることで平静を保つ。
現人 涸野偲ぶる 梨礫
泪認む 否諾の便り
現人 かくも敢え無き 哭き骸の
見果てぬ虚夢に 馨る火垂る火
うつしおみ かれのしのぶる なしつぶて
なみだしたたむ いなせのたより
うつしおみ かくもあえなき なきがらの
みはてぬきょむに かおるほたるび
Keywords: 二面性 他人 現人
Tags: 二律背反, 他人, 夢, 絶命, 自分
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