[エッセイ/随想]観点考
(2010/07/05 00:54:42)


主観→客観→傍観→俯瞰。
このスライドで殆どが網羅できる。

そうして、やがて、達観に至る。


主観とは、自身の顔が映っていない自身から見たカメラワークである。物事の捉え方なり、自身の精神論なり、すべての人は主観で自己顕示する。

客観とは、主観の対極にある他人のカメラワークである。主観によって構築、表現、放出されたものを受け止める受動の観点と云える。

傍観とは、主観と客観を踏まえた第三者の観点である。例えば、主観と客観を経ていないそれには、意思・主張なりは含まれない。つまり、単純な傍観では何も発生し得ないのだ。

俯瞰とは、主観・客観・傍観と云う同一水平軸上にある観点を踏まえ、それらよりも高い位置へ垂直軸を引き上げ、全貌を見渡すことである。客観視、傍観視はおろか、自身の根底である主観視ですら第三者的に──云わば、時空超越的に俯瞰視するのだ。

これらの過程を経て、初めて達観に至る。達観とは凌駕すると云うことである。


然るべく過程を踏めば凌駕できる、と云う観点を自身の主観に加えることで、穢れることのない不屈のナルシズムを自身の中に住まわせることができるのだ。


──と、このような観点を孤独のカメラワークと呼ぶ。

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