ぽつりぽつりと洩れ出す言葉。
一体、どんな意味があると云うのだろう。
吹けば飛ぶよな、なけなしの語彙。
腹の底に何も響かない薄っぺらな欠片。
そんなものを幾ら紡いだところで…
何も埋まらない。
空虚な空洞に金属質な響きが谺するだけ。
それでも紡がなくてはならない。
否、意識せずとも紡ぎ出されてゆく。
止め処なく、溢れてくる。
云いたいことを云っているのではない。
云えることを云っているだけ。
やりたいことをやっているのではない。
できることをやっているだけ。
ぽつりぽつりと洩れ出す言葉が
震えるほどに心地好かったら…
ぽつりぽつりと紡がれる言葉が
背筋が凍るほどに背徳感を帯びていたら…
どんなにも美しいだろう。
きっと、身の毛もよだつほど神々しいに違いない。
我、流離いの魂人なり。
未だ見ぬ、新しい輝きを求めて。
何処を彷徨っても、そんなものはないと知りつつも…
大いなる幻想にすべてを賭して──。
我が魂の命ずるままに──。
2007年04月16日04:18 vincent.
「ひとりで抱え込まないで…」
「いつでもひとりさ」
「──」
「今までも。これからも──」
Keywords: 言葉 魂 ひとり 流離い
Tags: 幻想, 彷徨, 意味, 流離, 空虚, 背徳, 語彙, 魂, 魂人
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