疑問を持たずして従順でいることの美徳観はない。
このフレーズ。齢18にして座右の銘のひとつとして据えているが、不惑の年である40に至らしむる今も尚、未だ劣化しない。無論、自身が刻んだリリックである。
そんなことを改めて再認識した日であった。
例えば、マイナス計上を続けるリザルト。
何故、それで存続可能なのか?
何故、それで継続可能なのか?
血の巡りが余り芳しくない者でも瞬殺で氷解する。それは、合法・非合法を問わず、某かの絡繰りがあるからだ。
その絡繰りを暴くことには情熱を見出せない。大空を流れる雲のように流れておれば良いのだ。
ただ、その絡繰りの存在に気付いたとき、動機の矛先や奮起の契機を失い鎮火する。
平たく、冷める。
例えば、見えないことは見えないで良いのだ。或いは、隠蔽を連想させる芝居を打つ必要はないのだ。邪魔臭くたなびく、手垢のついた戯れ言に辟易とする。
情熱や向上を掲げるならば、須く真っ直ぐであるべきだ。頭を打って頭蓋が粉砕しようとも、真っ直ぐ愚直に死ぬべきだ。
情熱とは、燃え尽きることを知った上で、尚かつ、その歩みをやめないことだ。
向上とは、そのベクトルを以て頂を目指すことだ。
綴ることで平静を保つ。
僕は冷静なキチガイだ。
このような矛盾を内包しておらねば、前頭葉がオーバーヒートを起こして、額を割って弾け出してしまうだろう。
ビニールハウスで栽培された過程は踏んでいない。無菌室で育成された季節も過ごしていない。
泥を食み、地を這い、生きながらえて来た。
それでも純粋無垢でいられるのは強靭な精神力があるからだ。そして、それを精神回路で愉悦に変換できるからだ。
現実、目の前に広がるのは形容し難い苦渋にまみれた理不尽渦巻く不条理な世界。相応の鎧を装着しておらねば、魂は疲弊し、消し飛んでしまうのだ。
綴ることで平静を保つ。
憤懣やる方なし。
だが、僕は歩みを止めない。愚直な情熱家だからだ。
我が魂の命ずるままに──。
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