Webには耳慣れない言葉や不思議な言葉が溢れている。
「SEO」もそのひとつだと感じる。
和訳すれば「サーチエンジン最適化」といったところか。
何とも陳腐な響きだ。
googleに代表されるロボット型サーチエンジンを使った検索サイトは、インターネット上に無尽蔵に存在しているサイトをロボットがクローリングし、独自のアルゴリズムを介してそれぞれのカテゴリに分類し、ユーザーのモチベーションに則した目的サイトへの誘導を簡便化している。
個人的解釈だが、SEOとはこのロボットに「気に入られる」ようなサイト制作、あるいはページ作成をする、ということのようだ。技術的にはもっと奥深い要素も含まれるだろうが、大枠はそういったことだろう。
「SEOを駆使してITソリューションを!」
ITバブル崩壊が囁かれ、他にやることがないとはいえ、これほど唐変木なこともないだろう。下手なお笑いを聞いているよりも笑える。
また、この「ソリューション」というのもなかなかの曲者だ。こういったセクションが存在する企業の多くは、そのセクション自身のソリューションを必要としていることが少なくない。ニワトリと卵、大忙し、といったところだ。
SEOに戻るが、ページ作成については「丁寧なhtmlソースを記述する」という、この一点に尽きる。
例えば、img要素のalt属性は適切に記述し、スペーサー用の画像については空文字を記述する。これはhtml4.0以降では推奨されており、html記述の基本中の基本だ。これらの記述がされていれば、ロボットはその内容を拾ってくれる。
これだけでも十分SEOだ。
だが、現状ではおざなりにされており、所謂ヴィジュアルインプレッションのみが「デザイン」と称される場合が多い。
自分はW3Cの回し者ではないので「正しいhtml」の講釈はするつもりはない。ブラウザ自体がそれをサポートしていないのだから、それを追うことは本来の目的からは遠ざかると考えられる。
例えば、当サイトをW3Cのチェッカーに掛けるとよく分かるだろう。
「お前がhtml4.01? ハッ、笑わせるなよ」──そのような結果が得られるはずだ。
また、オーサリングソフトの仇というわけでもないが、html記述についてはテキストエディタによる手打ちコーディングを行っている。
これは純粋に自分のイメージする「Webとはこうあるべきだ」というスタンスを表現するためであり、テキストソースに大袈裟なソフトは不要、また、それらを使用するメリットを見出せない、という持論からだ。
自分は多くのWeb制作会社と曰うところを転々としたが、やはり、目を瞠ったのは「職人」とも思える手打ちコーディングによるものだけであった。某というソフトを使ってコーディングされたhtmlソースで、クオリティの高いソースを目にした記憶はない。
「ソースに美しさを求めるのはコーダーの自己満足」
このように曰った者もいたくらいだ。
制作会社に「プロ」は少ない。一介のサラリーマンだけが犇めき合っている。
デジタルの世界で「魂を刻む」という表現は、およそ似つかわしくないのだろうが、自分の半生を顧みたとき、そのような人間にしか人間的な魅力を見出せなかった。
彼らはカテゴリ毎にそれぞれのベクトルを持っており、確固たる己を確立していた。
長いものに巻かれることを良しとしないアンチテーゼを携えていた。
これらの要素は自分の判断材料のひとつとして今後も変わらないだろう。
「サイトはコンテンツありき」
いくらロボットに好かれようが、生きた有益な情報を提供するのは生身の人間だ。
「制作サイドの顔が見えてくる」ような、デジタルの狭間にアナログのぬくもりを感じさせるような、震えるコンテンツを内包していれば、ロボットに合わせた最適化などせずとも人は集まってくるものだ。
Soul Energy Optimize.
それぞれのポジションにおいて、プライオリティの順位を再考すべきだろう。
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