「激しい人なのね」
「表層が点滅しているだけさ」
「どうして?」
「落雷を受けたからさ」
「何故、そんなことを云うの?」
「独り言が大きいだけさ」
「あなたって馬鹿な人ね」
「嘘がつけないだけさ」
「誰にでも同じことを云うのかしら?」
「それほど器用じゃない。それに同じことは通用しない」
「哀しい人」
「きみが刻んだ哀しみとはまるで比較にならんよ」
「今でも心の中にいるのね?」
「さぁね。うまくやってることを祈るだけだよ」
「優しい人」
「きみがそう感じるなら」
「今まであなたは何をしてきたの?」
「透明な風に吹かれてたよ。いろんな欠片が舞っていた」
「欠片?」
「あぁ。心地好く残酷な欠片さ」
「どうしてはぐらかすの?」
「伝わらない想いが乱気流なだけさ」
「どうしてそんなに飲むの?」
「忘れられないことが多いだけさ」
忘れられないことが多いだけさ──。
コメント
2006年05月27日18:32 vincent.
2006年05月30日01:42 vincent.
「何が忘れられないの?」
「忘れたよ」
Keywords: God forgotten
Tags: 優しい, 危険, 嘘, 透明な風, 風, 馬鹿
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