[エッセイ/随想]刺激と耐性考
(2008/03/12 08:34:18)


「生きることに飽いている」

以前にも、こんなフレーズを綴ったな、と。
何となく、ぐぐってみた。

[ポエトリリック]透明な闇

反芻して、我ながら唸る。


僕は、地の底まで落ち込むことを「悪」とは捉えていない。否、むしろそれを「善」としているかも知れない。

強烈な逆説なりを知らねば、物事の本質は露見しない。そんな風に考えているからだ。

冒頭のフレーズ。何故、このような欠片が想起されたかと云うと「刺激」──この2文字がチラついたからである。

某かの刺激を受け続けると、人はそれを刺激として捉えられない。平たく「麻痺」する。

「いやぁ〜打たれ強くなったなぁ〜」などと、そんなことはどうでも宜しい。動けなくなるまで打ったろか?(´∀`*)

このプロセスこそが人を愚鈍たらしめる要因のひとつでは? と、そんな風に感じる。

要するに「耐性」だ。薬剤なんかでも同等の表現がある。

利かなくなる──。

それは薬剤としては「死」と同等レベルだ。「薬のクセに全然利かないなんて…」そんな呟きまで聞こえてきそうだ。

「毒にも薬にもならない」とは、こんな状況を差す。

とても「曖昧な輪郭」だ。


その刺激が微細であろうが過激であろうが、自身の耐性を払拭し、満身で受け止める──。

そこに「未だ見ぬ」が隠されているような気がする。否、敢えて、そこに身を寄せているのかも知れない。


そう云ったスピリチュアルな愉悦を模索する様。追い求める餓鬼。縋るハイエナ。蹌踉めきのイリュージョン──

 総じて「求道者」──。

僕は、身の毛もよだつほどの悦楽と苦悩をそこに見出す。


我が魂の命ずるままに──。

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