遅まきながら、クリストファー・ノーラン監督「メメント」を鑑賞した。
およそ10分しか記憶を保てない前向性健忘に陥った男(ガイ・ピアース)が、妻をレイプして殺害した犯人を捜し出すため、ポラロイド写真を撮り、メモを取り、大事なことは身体にタトゥーを彫り込むなどして必死の行動を始めるのだが…
10分毎に記憶がなくなってしまう主人公をストーリーテラーとして据え、10分毎の過去に遡って逆再生させると云うドラマ展開のアイデアが面白い。鑑賞者の記憶を混乱させ、疑心暗鬼にさせる異色のクライム・サスペンス。
「映画」と云う「記録媒体」を用いて「人間の記憶」の曖昧さを描き出す──。そして、その世界観を観客にも強いる。
理解されることを前提としたハリウッド式映画のメインストリームをディスるような、そんな監督の試みがB級映画的でもあり、挑発的で前衛的だと感じた。
記憶と記録の違い。そして、その曖昧さ、不確かさ、不鮮明さ。そんなことを改めて感じさせる作品。
やぁ、足許覚束ないぜ…(´∀`*)y-~♪
物語構成上、極端に難解な要素はないが、一度、観たくらいでは時系列の歪みに釈然としないだろう。
あれ? 何回観たっけ?(´∀`*)
そんな感じで♪
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